KNFダイアフラム式気体ポンプは、ガスや蒸気を移送・圧縮し、媒体に異物が混入することなく真空状態をつくります。サイズ、モーターの種類、制御、電圧、耐薬品性、安全性、振動、ノイズ、温度耐性など、各用途における要件...
燃料電池、実験室、医療技術、計測技術のいずれにおいても、新しいN 938ダイヤフラムガスポンプは、プロセスにおいて正確に制御された真空性能が必要な場合に、最初の選択肢となります。。
カスタマイズ可能な真空性能が効率を向上させます
N 938ポンプの主な特徴のひとつに、プロセスに準拠した真空性能です。真空条件を変更できる機能を持ちながら、このポンプは処理の異なる段階のニーズに見合うように設計されています。スタートアップランプ、全負荷運転、部分負荷運転、クールダウンに関係なく、N 938ポンプは必要とされる性能をお届けします。
自社開発のKNF BLDCモータは、幅広いパラメータ設定が可能なため、モータ速度、加速度、始動曲線、電流制限など、性能を決定するすべてのパラメータを個別に定義することができます。その結果、お客様の特定のニーズに合わせたポンプ特性曲線が得られます。これにより、生産性が向上するだけでなく、省エネにも貢献します
信頼性と高性能の融合
N 938ポンプは優れた性能データを誇ります。シングルヘッドバージョンとして7~35 l/min、あるいはデュアルヘッドバージョンとして11~53 l/minの流量によって、このポンプシリーズは最高140 mbar absの到達真空を達成することができます。その許容最大吐出は1 bar gです。標準的なバージョンはアルミポンプヘッド、EPDMダイアフラム及びFPMバルブで、信頼できる効率の良い操作を特徴としています。
パラメータ化のオプションの他に、耐薬品性のN 938ポンプは更なるカスタマイズのためにプロジェクト独自のオプションを提供します。ポンプヘッド材料は陽極酸化アルミ、 PPS あるいはステンレススチールから選ぶことができ、多種多様な用途に対して柔軟性を供します。ダイアフラム及びバルブは耐薬品性を更に高めるためにPTFEコーティング、EPDMあるいはFFPM製にすることが可能です。特定の要件に応じて、ポンプの最大媒体温度は最高60℃まで上げることができます。必要であれば、ポンプはさらに低い真空レベルにも設定できます。
幅広いアプリケーションとプロセスに対応する柔軟性
N 938が最適な用途はオンデマンドで真空を供することができるためです:
- 医療吸引ポンプとして使う
手術中に、手術現場の明確な視覚化を保証するために血液やその他体液を動的に吸引することが必要です。ここで、N 938は医療吸引ポンプとして手術中に血液を効果的に吸い上げることに効果的に使用できます。
- ラボの廃液用に耐久性のあるダイアフラムポンプ
液体の真空の取り扱いはラボで実証済みの技術です。サンプルの汚水及び排液の化学組成は幅広く異なります。これらの問題のある物質は専門的な廃棄を必要とします。N 938は、回収容器による間接的なサンプル廃棄のための耐久性のあるコンポーネントとして最適です。ポンプヘッドが陽極酸化アルミあるいはPPS製の場合、湿気と結露との常時接触はポンプの頑丈性に影響を与えません。中心となる真空ポンプとして、複数の集積容器を同時に排出することができます。
- 組織学用コンタミネーションフリーの真空
N 938 真空ポンプはオイルフリーで動作し、それはサンプル組織を汚染から守るために組織学における基本的な必要条件です。PPSポンプヘッドとPTFEコーティングされたダイアフラムが装備されているN 938はまた、この分野で使用される溶液のために重要な材料の組み合わせも提供し、安定した真空を介して貯蔵タンクから処理タンクまで溶液を安全に移送することが可能です。
- エンジン排気測定用の万能なガス気密性フィードポンプ
エンジンテストベンチにおけるフィードコンポーネントとして、あるいはリアルドライブ排気(RDE)方式に関係なく、ガスの気密性とN 938の耐薬品性はエンジン排気ガスを運ぶための選択肢です。エンジン排気ガス測定におけるN 938の別の課題は浄化された空気をその後の分析用に測定システムを信頼できる方法で調整し、取り扱うことです。
- バキュームグリッピングシステムとバキュームリフト用強力バキューム
真空リフター及びグリッパーは N 938の別の範囲の用途です。ここでは、グリッパーあるいはリフターのそれぞれの動きの間にオブジェクトを安全に吸引圧が保持するよう、目的とした信頼できる真空を有することが必要です。